kuroebiのシャドウバース入門 第2回:相手を知り、ゲームを知る
「カードゲームとは理想と現実のぶつかり合いである」
この言葉を聞いた若かりし頃の私は、とても感銘を受けたことを今でも覚えています。
どんなに素晴らしいと思えるデッキができても、どんなにいい手札に恵まれても、それだけで毎回ゲームに勝つことはできません。
なぜなら私たちの目の前には、対戦相手がいるからです。
たとえば、あなたが考えたデッキはだいたい10ターン目に相手を倒すことができるとします。しかし対戦相手が5ターン目にあなたを倒せるデッキを使ってくるならば、ゲームに勝つことはできないでしょう。
またあなたがどんなに序盤から相手を攻められたとしても、とどめの一撃を与えられなければやはり勝てません。
対戦相手はあなたと同じように勝利を目指して向かってきます。その対戦相手を圧倒していかなければ、“理想の”勝利をおさめることは難しいのです。
では、この“現実”を乗り越えるためにはどうすればいいでしょうか?
早い相手への妨害
序盤からどんどん攻めてくる、早い対戦相手に勝つために、あなたが取れる方法はいくつか考えられますが、差をつけるためには相手を妨害する戦略を採用するのがもっとも効果的です。
ということで、どんな手段で相手を妨害すればいいか、例を挙げて見ていきましょう。
サンプルデッキ:疾走ドラゴン
ドラゴンはPPを増やして強力なフォロワーを叩きつける、というテーマを持ったリーダーですが、それだけでは早いデッキにかないません。
そのため、相手の速度を抑えるために《[[アイボリードラゴン]]》のような低コストのフォロワーや《[[ブレイジングブレス]]》のような軽い除去スペルをデッキに組み込み、自分の得意な遅い状況(「ロングゲーム」とも呼びます)へと相手を引きずり込みます。
これはドラゴン以外のリーダーを使う時も同様で、対戦するデッキの速度に合わせて、さまざまな妨害手段を組み込む必要があります。
細かいフォロワーを連打して攻めてくる相手には全体にダメージを与える《[[竜の翼]]》や《[[灼熱の嵐]]》などが効果的ですし、疾走で攻めてくる相手には守護を持つ巨大なフォロワーを並べて防ぐのが有効です。
遅い相手への対策
こちらのフォロワーをすべて対処して息切れを狙ってくるような遅い対戦相手に勝つためには、相手が対処しにくいフォロワーやアミュレットを多く採用すれば立ち向かうことができます。
また、効率よく手札を補充しながら攻める戦略も有効です。
その例がこちらとなります。
サンプルデッキ:ロイヤル
ロイヤルには、カード1枚で複数のフォロワーを展開するカードが多く存在しており、相手がそのすべてに対処するためには非常にたくさんのカードが必要になります。
さらに、疾走を持つフォロワーは、出したそのターンにリーダーを攻撃することが可能なため、相手にとって封じ込めるのは非常に困難です。
あなたの手札を増やす《[[メイドリーダー]]》のようなフォロワーも、後続となるカードを補充できるという点において価値が高くなります。
ロイヤル以外のリーダーでも、こういった対応しづらいフォロワーやアミュレットを多く採用すれば、それだけ防御的な相手には有利にゲームを進められることを覚えておきましょう。
対戦相手は“進化”する
対戦相手が攻撃的な早いデッキを使ってくるか、防御的な遅いデッキを使ってくるかはフタを開けてみるまでわかりません。
ですが、よく対戦するデッキ、流行のデッキがわかれば、それに対応するためにデッキを作り変えることが可能です。そういったカスタマイズをすることで、あなた自身の勝率アップが図れるでしょう。
それは対戦相手についても同様です。世界中のプレイヤーが自身の勝率を少しでも上昇させようと日々、試行錯誤を繰り返しています。あなたがどんなに素晴らしいデッキを構築したとしても、次の日にはそれを上回るデッキ、またはしっかりと対策を施したデッキが世に産まれるかもしれません。そのたびにあなたはデッキのカスタマイズをする必要があります。
「昨日まで多くいた早いデッキが今日はまったくいない」、そういう場合には大胆に妨害カードを減らして、対処しづらいフォロワーを増やしてみてもいいでしょう。
「自分のデッキに似た相手が増えてきた」ならば、自分に有利に働く(または逆転するための)しかけをデッキに投入するべきです。そういった気配りが、思わぬ成果を生むことになります。
デッキに完成形はありません。対戦相手を知る努力を怠らないでください。そうすることであなたはこのゲームを知ることができるのです。努力を惜しまず、毎日、自身のデッキと向き合うことこそが、このゲームとの真の付き合い方なのではないでしょうか。
~まとめ~
対戦しそうなデッキに合わせてデッキを調整しよう。相手を知れば知るほどあなたは勝てるようになる!
次回は、効率のいいゲームの進め方ができるように、カードを得る方法(アドバンテージ)について解説します。お楽しみに!