特別コラム:kuroebiのキャスターな日々~2月編~
昨年、多くの強豪選手を輩出した大型賞金大会「RAGE」。今年は2月3日の「RAGE Shadowverse Chronogenesis」東日本予選から本格始動となりました。
ローテーションフォーマットを用いての予選大会には、計8000名のプレイヤーが集結。東西共に2日間ずつの長き戦いを制し、栄光のGRAND FINALSに8名が進出しました。
3月21日に開催されるGRAND FINALSが今から待ち遠しいです。今回はキャスターの目から見たRAGEと東西両予選について書きたいと思います。
すべてはここから始まった
次世代esportsを掲げた大会「RAGE」でShadowverseが採用されたのは、2016年秋に開催されたvol.3から。vol.3でのファイナリストたちの雄姿を観て、Shadowverseの競技プレイヤーを目指そうと思った方も多いかと思います。
(提供:RAGE)
最初は参加者1024名でしたが、今では8000名規模になり、回を重ねるごとにより大きく、より高レベルになってきています。
各地で開催されるイベントや番組で、RAGEから生まれたチャンピオンたちを観る機会も多いでしょう。しかし複数回開催されるということは、常に新たなチャンピオンが誕生するということ。彼らは今の立ち位置に甘んじることなく、再度チャンピオンの座にたどりつくために一挑戦者として日々Shadowverseに取り組んでいます。2017年はGRAND FINALS複数回進出者が3名生まれたことも話題になりました。
ドラゴンとの戦いだった東日本予選
(提供:RAGE)
6000人が参加するオフライン大会というものを、目にする機会はなかなかないでしょう。この日、東京ビックサイトに駆けつけた大勢のShadowverseプレイヤーの中からGRAND FINALSへ進出できるのはわずか6名。1000人に1人という非常に狭き門です。
前評判、そして私自身の感触からもドラゴン/ウィッチの組み合わせが本命ではないかと予想していましたが、6名の通過者にこの組み合わせは2名という結果に。
しかしドラゴン単体で見ると5/6という高水準な突破数となったため、ドラゴンに勝てるデッキの価値は今後も高まっていくと考えることができ、西日本予選に参加するプレイヤーにとって大きな指標となります。また、突破した6名いずれもデッキ選択段階でドラゴンを意識した部分が多少なりとも見られ、興味深い結果となりました。
また、プレイヤーに目を移せば、みずせ選手がShadowverse史上4人目の複数回GRAND FINALS進出、そして初の2連続RAGEファイナリストという偉業を達成し、一気に優勝候補へと躍り出ました。先日行なわれたGRAND FINALS組み合わせ抽選会でも要注目の選手として挙げられています。
西日本予選とネクロマンサーの台頭
(提供:RAGE)
東日本予選から1週間後の開催となった西日本予選。総勢2000名が2つの席を奪い合います。
東日本予選を突破した6名のデッキから得られた「ドラゴンが多い」という傾向に合致するデッキとして、本大会において台風の目となったのは、東日本予選では1人も通過者がいなかったネクロマンサーです。
プレーオフ決勝に進出した4名中3名がネクロマンサーを使用し、うち1名が勝利しました。また突破者2名が使用していたのがネクロマンサーを意識した構成のウィッチだったということも特筆すべき点です。仮想敵を倒すために台頭したデッキを討ち取る素晴らしい選択だったと思います。
分析力に長けた西日本突破者の卍雲水卍選手、からあげさん選手がGRAND FINALSでどのような戦いを見せるのか楽しみです。
↑抽選の結果、初戦で激突することになった西日本予選突破の両名(提供:RAGE)
次世代プレイヤーの産声
あくまで個人的な感覚ですが、hasu選手の劇的な優勝を経て、大会会場に足を運ぶ若いプレイヤーが非常に多くなったように思います。今回の西日本予選でも全国高校生シャドウバース選手権で活躍した選手や高校1年生の選手が強豪と呼ばれるプレイヤーを破りプレーオフ進出を決めていましたし、親子でイベントに来場する方も目立ちます。
2018年最初のRAGEは、今後、若く柔軟な発想がどんどん活躍するような、未来への期待が高まるイベントとなりました。GRAND FINALSはどのような結末を迎えるのか、キャスター席から見守りたいと思います。
↑クレイゴーレムと共に「ンゴゴー!」
それではまた次回!