kuroebiのトーナメント指南 第15回:ファミ通CUP2017西日本予選速報! 出場者のクラス選択
先週末、ついに8名の決勝進出者が出そろったファミ通CUP2017。西日本予選は東日本予選の影響を色濃く受け、東日本予選を勝ち抜いたデッキを倒すためのデッキが活躍を見せました。今回のコラムでは、西日本予選2日間の速報として各選手のクラス・デッキ選択についてご紹介いたします。
西日本予選出場者のクラス選択
東日本予選ではドロシーウィッチとリノセウスエルフの組み合わせを選択するプレイヤーがもっとも多く、しかもその安定性によりプレイオフ進出まで見すえれば一番妥当な組み合わせかと思われたのですが、最後に立っていたのはそれを対策したプレイヤーたちでした。
この結果を受けて、西日本予選ではどのように推移していったのでしょうか?
それでは各クラスの使用数、そして突破数を確認してみましょう。
ウィッチ
Day1・クラス別使用者数 1位
Day2・クラス別使用者数 1位
Top4・4名
一番人気は変わらず。むしろデッキ構成は東日本予選の結果を受けてワンランク練度が上がったという印象を受けます。またしてもウィッチのうち8割近くが《[[次元の魔女・ドロシー]]》をフィーチャーしたドロシーウィッチ。そしてドロシーウィッチを倒すために持ち込まれたクラスに対して優位にふるまえるカスタマイズが散見されました。
ドロシーウィッチ 使用プレイヤー:ふらわぁ
ドロシーウィッチでは3枚固定枠としてこれまで採用されてきた《[[ベビーウィッチ・エミル]]》や《[[神秘の探求者・クラーク]]》は、カードパワーがあまり高くないとの判断からか枚数を減らしたリストが予選1位通過、そして決勝大会へと進出しています。
このデッキリストでは《[[エンジェルスナイプ]]》や《[[氷像の召喚]]》を厚く取っているのも特徴で、ドロシーウィッチでありながらウィッチとエルフなどの早いデッキに勝ちやすい構築をしているのは西日本予選の環境を読み切った証拠でもあります。
高い勝率を維持するためには大多数が使用するデッキに勝利できる構築を、そんなシンプルな答えをしっかり実践してきたのはさすがの一言。
東西合わせて7名の決勝進出者を出したウィッチ。その猛威はランク戦までも支配しており、2月21日に《[[ルーンの貫き]]》のテキスト変更が発表されました。変更後となるファミ通CUP決勝でもウィッチが大暴れするのか、興味は尽きません。
エルフ
Day1・クラス別使用者数 2位
Day2・クラス別使用者数 2位
Top4・4名
《[[リノセウス]]》有するエルフは抜群の安定感を持って西日本予選でも大活躍となりました。慣れたプレイヤーが扱えばウィッチよりも勝ちを積み重ねやすく、まさに納得のデッキ選択であったことは疑いようがありません。
プレイオフ進出者8名中7名が使用し、4名が決勝大会進出と、まさに西日本予選はエルフ日和であったと言えます。
テンポエルフ 使用プレイヤー:SKIRGE
西日本予選でのエルフの役割は明確で、「ドロシーウィッチを狩りに来たデッキを狩る」という一言で説明できるでしょう。《[[リノセウス]]》の爆発力と、さまざまな状況に対応できるユーティリティ・カードをうまく調和させ、相手が使用してきたデッキをまずはエルフで粉砕するという戦略が非常に強力に作用していたかと思います。
ランクマッチでの勝率の高さも相まって、デッキの中心カードである《[[ミニゴブリンメイジ]]》の効果変更も妥当と言えるでしょう。
またDay1と比べ、Day2ではスローペースな展開の際に《[[古き森の白狼]]》で勝ち切る姿が多く見られたのも西日本予選ならではだったかと思います。プレイオフでも1名が《[[白銀の矢]]》とともに《[[古き森の白狼]]》を使用しています。
白狼エルフ 使用プレイヤー:kitachris
ビショップ
Day1・クラス別使用者数 3位
Day2・クラス別使用者数 4位
東日本予選で素晴らしいパフォーマンスを見せたセラフビショップを筆頭とし、大幅に採用数が増えたクラスです。西日本予選では《[[エイラの祈祷]]》と回復カードを組み合わせたエイラビショップや、昔ながらの疾走ビショップも見られました。残念ながら多くのビショップ使いがエルフに敗れていくという結果となり、プレイオフ進出者はわずかに1名。そして決勝大会へ歩を進めることはかなわなかったのです。
エイラビショップ 使用プレイヤー:knock
一部の例外はあるものの、往々にしてビショップというクラスは防御的な振る舞いを要求され、ゲームに勝利するまでの展開はゆったりとしがちです。そのため相手の必殺技をすべて受け切って勝つという無理難題をどうやってクリアするかが今後の課題でしょう。プレイオフに進出したknock選手もスキあらば相手の体力を削ろうと、積極的にフォロワーを攻撃に向かわせていたのが印象的でした。
ドラゴン
Day1・クラス別使用者数 4位
Day2・クラス別使用者数 3位
ビショップとともに東日本予選を席巻したドラゴンは、西日本予選で大きく数を伸ばしました。Day2進出率も悪くなく、引き続き「対アグロ・ドロシーウィッチ」デッキとして高く評価されるでしょう。
ランプドラゴン 使用プレイヤー:knock
圧倒的な破壊力を持ったフィニッシャーである《[[バハムート]]》が強く意識されるようになった結果、その信頼性に疑問を持ったプレイヤーたちは《[[サタン]]》をしっかり叩き込む構成にデッキをシフトしてきました。追加の守護フォロワーとして投入された《[[グリムリーパー]]》や、《[[バハムート]]》さえも一撃で屠る《[[伊達政宗]]》という選択肢が取られるようになったのも興味深い点です。
こういった細かいカスタマイズによってしっかり環境に対応すれば、今後も継続して活躍が見込めることでしょう。
ロイヤル
Day1・クラス別使用者数 5位
Day2・クラス別使用者数 6位
ウィッチ、エルフに続く第3の攻撃的なデッキ選択として、フォロワーの強さからロイヤルが選ばれたことに疑念はありません。
1コストフォロワーを2ターン目から強化する動きはほかのクラスにはない魅力であり、《[[レヴィオンセイバー・アルベール]]》など豊富な疾走フォロワーによって、盤面処理に長けたビショップやドラゴンでも対応しづらい軍勢での勝利を目指します。
特に巨大な守護が多く採用されやすいフィールドだと認知したプレイヤーたちが、《[[ツバキ]]》や《[[ファングスレイヤー]]》に活路を見出したのはおもしろい傾向です。どちらも兵士フォロワーなので、《[[アドバンスブレーダー]]》から探してくる動きは今後の定番になるかもしれません。
ネクロマンサー
Day1・クラス別使用者数 6位
Day2・クラス別使用者数 5位
ネクロマンサーが東日本予選であまり振るわなかったこと自体が、西日本予選での快進撃につながったのかもしれません。ドラゴンに圧倒的に勝てるうえ、使用者からは「ドロシーウィッチも安定して倒せます」との豪胆なコメントが聞こえてくるほど。台風の目的な存在となったネクロマンサーはエルフと手を組み、ドロシーウィッチとそれを意識したデッキを狩り続けました。
ネフティスネクロマンサー 使用プレイヤー:プリのパラ
今回の大会ではネフティスネクロを持ち込んだプレイヤーの多くが好成績を叩き出しており、プレイオフには2名が進出しました。《[[冥守の戦士・カムラ]]》は1枚で《[[サハクィエル]]》と《[[ルシフェル]]》を組み合わせたかのような威力を発揮しますし、《[[デュエリスト・モルディカイ]]》は依然として素晴らしいカードだったと結果で証明した形です。
ランクマッチでも数を増やしており、今後も要注意のクラスとなるでしょう。
ヴァンパイア
Day1・クラス別使用者数 7位
Day2・クラス別使用者数 7位
東日本予選での悲劇がプレイヤー離れを引き起こしてしまったのでしょうか。
東日本予選速報で「西日本予選での巻き返しに期待しましょう」と書かせていただきましたが、厳しい状況は変えられなかったようです。
とはいえ、コントロールヴァンパイアが先日のオンライン大会で暴れた経緯もありますし、《[[氷剣の戦鬼]]》や《[[バハムート]]》といったバハムート降臨の強力カードを駆使して、復讐関連のカードに頼らず立ち回れれば、ウィッチ・エルフの弱体化とともにいい位置につくチャンスがあるかと思います。
次回予告
次回は少し毛色を変えて、2Pickの楽しみ方や勝ち方について書いていきたいと思います。お楽しみに!