kuroebiのシャドウバース入門 第10回:デッキ構築のイロハ・コントロールでさばききれ

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前回紹介したアグロデッキは「攻撃」をテーマにしたデッキタイプでしたが、今回は、それとは正反対のデッキであるコントロールデッキについて解説していきます。

コントロールデッキの特徴

コントロールデッキは「防御」、そして「負けない」ことを目的としたデッキです。相手の攻撃を徹底的にさばききり、完全に相手を無力化することがテーマとなります。そして何もできなくなった相手に、それまで防御に回っていた軍勢で少しずつダメージを与えていき、最後は必殺技を叩きこんでゲームに勝利します。

そのためデッキの大半は、相手への対応手段で埋め尽くされます。フォロワーを除去するカードや守護フォロワーをふんだんに使用して、相手の使ってくるカードの価値をなくしてしまうことに注力していきます。

相手をコントロールする際にもっとも重要なのは相手との「カード差」(カードアドバンテージ)です。基本的にカードとカードは1枚ずつの交換が成り立つようデザインされていて、1枚で複数枚分の働きをするカードはそこまで多くはありません。そんな 中、1枚のカードで複数枚のカードと交換を行なうことができれば、それだけで有利になります。特にアグロデッキは手数で攻めてきますから、その手数を無効化する手段を多く取りそろえることで、コントロールデッキはアグロデッキに対して優位に立てるようになります。

リリース当初から活躍する「冥府エルフ」デッキも、カード差を利用し相手のカードを無効化することがメインとなるため、コントロールデッキと呼んでいいでしょう。

コントロール_1

↑1枚のカードで複数枚のカードと交換できればそれだけ有利に!

コントロールデッキの難しさは、必ず相手が同じ行動を取ってくるわけではない、という点にあります。マッチアップする相手によってはさばきにくい手段を取ってくることもあり、相手の1枚のカードに複数枚カードを使っていては、あっという間に押し切られてしまうでしょう。

たとえばロイヤルで多く採用されている《[[海底都市王・乙姫]]》《[[フロントガードジェネラル]]》はコントロールデッキとしては非常に相手にしづらいカードです。こうした環境に多く存在するデッキや流行しているカードによって、コントロールデッキは対応手段の変更や微調整を迫られます。

また、ゲーム序盤、中盤、そして終盤でそれぞれ必要となるカードが変わるのもデッキ構築で頭を悩ませる点です。どこにどれだけのカード枚数を割くか、これはコントロールデッキの永遠の課題かもしれません。

コントロールデッキを作ろう

以上のことを踏まえて、コントロールデッキを作成してみましょう。

まずは第8回で紹介したサンプルデッキのカードコスト分布を見てください。

コントロール_コスト分布

↑カードコスト分布:(左)コントロールヴァンパイア/(右)コントロールビショップ

アグロデッキの基盤となる2コストに対応するために2コストを多く投入する傾向がありますが、その他のコスト帯はまんべんなく、といった印象でしょうか。

必要なカード

まず大前提として、相手のゲームスピードについていく必要があります。対応が遅れれば遅れるほど小さな傷が致命傷へと変わっていくため、タイムリーに相手の行動に対応しなければなりません。特に相手のフォロワーは放置すればするほどダメージを蓄積されてしまうため、それらをていねいに除去できる軽い除去スペルは必須と言えます。

軽除去

↑攻撃される前にフォロワーを倒せる、小回りの利く除去スペルは重要。

また守護を持つフォロワーはコントロールデッキでは特に活躍します。《[[ゴブリンマウントデーモン]]》《[[クレリックランサー]]》のような体力の高い守護フォロワーは、とても強固な壁として機能するでしょう。

そのほかコントロールデッキで必要となるのは、おおむねどんな相手に対しても無駄にならず、相手の行動に対応できるカードや、カード差を広げるカードです。片方に特化したカードもあれば、両方を兼ね備えた動きをするカードもあります。どちらかと言えば後者のほうが積極的に採用されやすい傾向があります。

全体除去

↑全体除去スペルは相手の動きに対応し、カード差を広げる優秀なカードです。

後半戦用のカード

ゲームを後半戦へもつれこませた際には、プレイするカードの質がとても重要になります。カードの質で相手を上回れば必然的に有利になるためです。そのために自分の身を守りつつ、攻撃もできるカードは後半で非常に重宝します。また、単純にライフを回復することで相手のカードを無効化することもできます。

フィニッシュ手段としてよく採用されるニュートラルカード、《[[冥府への道]]》《[[ルシフェル]]》《[[サタン]]》はそれぞれ役割こそ違うものの、相手のカードを無効化しつつゲームを終わらせる力強さを兼ね備えています。

フィニッシャー

《[[冥府への道]]》:墓場30枚達成後は相手と相手のフォロワーをすべて倒し尽くすアミュレット。

《[[ルシフェル]]》:攻防一体のフォロワー。進化すると一気にゲームエンド。

《[[サタン]]》:以後のドローが超強力に。カードの質勝負で右に出るものなし。

このほかにも、各リーダーには固有の強力なフィニッシュ手段が用意されています。デッキの方向性をしっかり吟味して、よりよいカード選択をしていきましょう。

とはいえ、ゲーム後半まで長引くことが前提のコントロールデッキに、フィニッシュ手段はそこまで多く投入する必要はありません。ほかの役割を持つものを合わせても数枚あれば十分です。

あまり多く投入してしまうとゲーム序盤に引いてしまうことが増え、結果的に相手の動きに対応する手数が減ってしまうので、出番がないまま負けてしまうリスクが増加してしまいます。大ざっぱですが、フィニッシュ手段とその他のカードは1:9くらいの比率でも十分機能するので、入れすぎには注意しましょう。

9月下旬には新カードパック「ダークネス・エボルヴ」がリリースされます。新カードを組み込んだ新しいデッキがどんどん登場することでしょうが、今回お伝えしたノウハウがそれらを“コントロール”していく助けになれば幸いです。

~まとめ~

コントロールデッキを組む際には、相手のすべてのアクションを無効化し、負けないことを目指そう!

次回はミッドレンジデッキの考え方・作り方について解説をします。お楽しみに!